私は、いわゆる「転勤族の妻」です。夫の転勤に伴って、これまで何度も引っ越しを経験してきました。
そのたびに、新しい街、新しい環境、新しい人間関係。
でも、引っ越すのは「モノ」だけじゃないんですよね。
心も、関係も、ゼロからスタートになります。
特に50代になった今、この「知らない土地で話せる人がいない」という状況が、思っていた以上に堪えるようになりました。
最初のうちは「まあ慣れれば…」と軽く考えていたけれど、年齢を重ねるごとに“新しい輪に入ること”がどんどん難しくなっていきました。
近所の人に挨拶しても、なんとなく距離を置かれてしまう。
PTAや地域の集まりにも馴染めず、どこか“よそ者”のような感覚が拭えません。
最寄りのスーパーも、かかりつけの病院も、気軽に話せる知り合いもゼロ。
気づけば、数日間誰とも言葉を交わしていない…なんてことも普通にあります。
「あなたも転勤族なら、わかってくれるよね?」
そんなふうに分かち合える友達がいたら、どれだけ救われるだろうと思います。
そんな私にとって、唯一自分を保てる手段が「ブログ」でした。
誰にも話せない本音を、言葉にして吐き出せる場所。
人と話すのは苦手でも、文字なら伝えられる。
ここでは、誰かに気を使わなくてもいい。
「わかるよ」「私もそうだよ」と、そっと寄り添ってくれる人が画面の向こうにいるかもしれない。
そう思うと、少しだけ勇気が湧いてきます。
転勤妻という立場は、表には出にくいけれど、実はたくさんの人が悩みを抱えていると感じます。
家族を支えるために、自分を後回しにして。
「早く慣れなきゃ」「また新しい場所で頑張らなきゃ」とプレッシャーを抱えながら、誰にも見せずにひとりで踏ん張っている。
でも、そんな自分をちゃんと褒めてあげてもいいんじゃないかなって、最近ようやく思えるようになってきました。
このブログでは、同じように「転勤妻として生きることに疲れた」「自分って何なんだろう」と感じている方に、少しでも寄り添えるような言葉を届けていきたいと思っています。
もし今、知らない街でひとりぼっちのような気分になっているなら、あなたは決して一人じゃないということを伝えたいです。
ここが、心のよりどころのひとつになりますように。
読んでくださって、本当にありがとうございました。
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